朝鮮紀聞
鈴木信仁 著 大鳥圭介 閲
博文館
朝鮮の国は亜細亜州の東部に突出せる半島にして北緯三十三度十五
分に起こり四十二度二十五分に亘り東経百二十四度三十分に起こり百三十
度三十五分に終る東南は日本海に面し其海角日本の対馬と相対しを
て海峡を為す之を朝鮮海峡と云ふ西い黄海を隔てて支那に対し北
鴨緑江を限りて支那の満州盛京省と境を接し東北い図門江を限りて
露西亜領鳥蘇地方と隣す全国の形状南北に長く東西に狭く其長さ
い二千三百韓李幅い廣さところ六百韓狭きい三百韓里に過ぎず而して
全国の周囲い大約七千九百韓里其其面積い八万二千方英里と称す
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/766886/74
鬱陵島一名を子山国と云ひ又弓嵩イソタケと云ふ(日本に云ふ所の竹島是なり)此島は江原道
の沖にあり常時三年に一度水営より役人三人日本通事一人と共に
三陟浦より船に乗じ検分をして其島に渡る 京城より三陟府まで陸路
六百余里而て水路二千余里なり穏なる天気にても日本朝鮮の諸山を見
ず此島に猫多く栖み甚大さ犬に類す往昔此島に人家ありしが種種不
都合の事をなすを以って本国に引き取られ唯だ猫のみ残りて繁殖せしな
りと云ふ朝鮮人?常に此島に渡るものなし偶偶全羅道の者海業の為
に渡り船などを造りかえることあり島中人参、鰒、海鼠等を讃す。 (前年
日本国人此島に渡り木材を伐出たりしが警視?より吏員を渡して之を連蹄れり)
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